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 大昔からではあるが、テレビのコンテンツとして映画が週に何回か放映されている。
私もその一人であるのだが、生まれて初めて見た映画は「金曜ロードショー」でだった、という人もおそらく多いのではないだろうか。
気軽に家で見られるし、お金もかからないし・・・と良いことづくしであるように思うかもしれないが、映画のテレビ番組化は根本的に間違っていると僕は思う。
 


 もちろん「映画」だからといって、全てのそれらがテレビ番組化されるべきでないと主張するつもりではない。
例えば娯楽映画であるとか、テレビ放映やDVD売り上げまでを視野に入れた商業ベースに乗っかっている映画、テレビドラマの延長にあるようなテレビ局大資本の映画などは勝手にやっててくださいと頭をさげてお願いする。
しかし、疑問に思うのはそれらには当てはまらないような映画である。

 そもそも映画は、映画館にあるような大きなスクリーンで上映されることを前提に作られている。
一般家庭にあるテレビ(大画面といってもせいぜい37型)では画面が小さすぎて、作り手の意図する細かい所までは伝わりきらないだろう。
さらに、テレビ番組化すると映画はどんどん破壊されていく。
15~20分ごとに入るCMがきっちりあるし、不謹慎だからという理由や「2時間からCMの時間を引き算してだされた時間」に収めるためにカットされたシーンが山ほどある。
映画の作り手がどれだけ身を削って時間をかけて撮影・編集をしたのかをテレビ局側は認識できているのだろうか。
「ノーカット版!」なんていう宣伝文句があるが、ノーカットで当たり前だろうと憤りをおぼえる。

 それに、35ミリフィルムで作られた映画を見るのならば、元のフォーマットである35ミリフィルムで見たほうがいいに決まっている。
「フィルムの映写」と「電子信号の表示」とでは根本的に映像の出力の方法が異なるのだが、現在の科学技術をもってしても、電子信号はフィルムのいわゆる「解像度」を未だ越えてはいない。

 上記のようなことを述べても、
「便利でお金もかからないし、テレビで全然かまわない。そんな難しい質なんて求めてないし」
と開き直る人間もいるだろう。
しかし、テレビ番組化された映画を見ることは、私に言わせれば、賞味期限切れで廃棄になったコンビニ弁当を
「お腹に入っちゃえば一緒だもーん」
と食べているのと同じである。
質を最大限に提供してくれる映画館が身近にあるのだから、これらを利用しない手はない。
まして渋谷などにあるような名画座ならば、映画を2本立てで1000円程度で見ることができる。


 しかし、ここで作り手の側から考えてみたい。
30歳そこらで僕が映画を一本撮れたとする。
テレビ局の方に、
「高野くん、うちの金曜ロードショーでこんど放映してみない?」
と言われたならば、きっと僕は

しっぽを振ってかわいい声を出すに違いない。

高野 徹

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