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天然モノでない限りは100%失敗って...

「ネットで調べるとどじょうが天然物でない限りは100%失敗するらしいので、注意が必要だ。

なんの祝いだったのかはわからんが、知らんおっちゃんおばちゃんがいっぱい来ており、本家だ分家だとごった返していた時でだった。
またもおばさんが
「じっちゃんと田んぼさ行って、どじょう捕まえてきてけらっしゃい。」
とでかい桶を渡された。
俺はどじょうなんぞ捕まえたこともなければ、見たこともなかった。

半円のでかい網を手にしたじーちゃんと従兄弟と共に、田んぼへ向かった俺。
田んぼの横を流れる水路を跨いだじーちゃんは、おもむろに網を水路へ突っ込んだ。
すると従兄弟たちが網の川上から長い棒で水路をつつきまわし始めた。
俺も慌てて追随する。
見る見るうちに水路は泥で濁る。
しばらくしてじーちゃんは網をゆすって網の隙間から泥を出し、網を引き上げた。
出て来る出て来る、にょろにょろしたもんが!めだかもいたがそれはぽいっと、水路に戻す。

(中略)

どじょうを手にして帰った俺は、それがどんな料理になるのか興味があった。
おばちゃんは手際よくどじょうを洗った。
でかい鍋には、水と特大の豆腐1丁(実際は5丁分くらいのでかさ)がぽつねんと入っていた。
おばさんがそこへ洗ったどじょうを入れる。
豆腐の周りを生き生きとどじょうが泳ぎまわっている。
蓋がされ、そして火は掛けられた。
あんまりいると邪魔なので、俺はちょっと遊びに行った。

帰ってきて、あのどじょうはどうなったのかと見に行くと…

鍋の中には豆腐しか入っていなかった...あれ?違う鍋だったか?
不思議にい思いながらも、祝いの席は始まり、俺は従兄弟と共に食事を始めた。
食事の途中で、味噌汁が出されてきた。
わ~い、俺の好きな豆腐の味噌汁だぁ!
と、その時…豆腐に見える黒い影…

!…ど、どじょう!どじょうが!!!

豆腐の中で出来上がっちゃってるじゃねぇか!
俺はすぐに理解した。
あのどじょう達は…熱くなるお湯の中、冷たさを求め、豆腐に入っていったのだと。
しかしいずれ豆腐にも火が通る。

俺は…俺は…その味噌汁は食べられなかった...。
出されたものは必ず全部食べなさいという約束を、俺は破らざるを得なかった。
大人になってから、臆さず食すべきだったと思った。
何故なら今なら柳川鍋も食せるし、滅多に食せる代物ではないのだと知ったからである。」

参考資料;
背中で泣いてる漢の美学

どじょう基本編
どじょう地獄試食大会まとめ
幼き頃その3
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